ダーウィンは、プリムラを主な材料として異型花柱性を研究し、異型花柱性についての本も著しています。
ダーウィンは、異型花柱性をもつ花の葯と柱頭の高さに着目しました。
同じタイプの花では葯と柱頭の高さがずれています。
しかし、異なるタイプの間では、葯と柱頭の高さは一致しています。
つまり、タイプが異なる花どうしが組みあわさることがあるとしたら、曹柱頭の位置はちょうど合致することになります。
そこでダーウィンはこのことを、花粉の授受によって受精が起こり種子をつくることのできる潜在的な配偶相手の間で、花粉のやりとりを効率よく起こすための花の工夫であると解釈しました。
花は動けませんから、花粉の授受はポリネータを介して行われます。
お互いに受精能力のある花どうしでの花粉の移動を容易にするためには、まず、それぞれの花型の葯がポリネータの体の異なる部位に付着。
ポリネータが次に訪れる異なるタイプの花の柱頭にそれがうまく授粉されるというようなことがなければなりません。
・・・では、そのような花粉のつき分けは、実際に起こるのでしょうか?
できることなら何でも実験で確かめるという実証精神の旺盛なダーウィンは、それを確かめるために、死んだハチの舌や針などをプリムラ・ベリスの花のなかに差し込んでみました。
そして、そのようなつき分けが起こることを確認したのです。