米中央情報局(CIA)、国防情報局(DIA)が1988年4月に発表した「ゴルバチョフ政権の経済計画と問題点」でも、性急な改革路線が経済活動を混乱させていると指摘しています。
・・・これによると、87年のソ連国民総生産(GNP)の伸び率を実質0・5%(86年推定は同3・9%)と推定、経済が低迷していると結論づけています。
経済活動分野別でみると、工業生産の伸び率は1・5%で、86年の2・5%を下回りました。
化学、木材、鉄鋼などで前年より伸び率が低下、機械生産も前年と同水準にとどまったとしています。
その原因として、品質管理の強化や企業の自己資本調達制導入などの改革が現場に混乱を生んだことを報告書は挙げています。
また、農業は86年に次ぐ史上2番目の生産量でしたが、86年の8・2%の高い伸びから3・1%に伸び率は減少しました。
報告書は、88年のソ連経済も86年同様の問題を抱え、第12次5力年計画(1986~90年)の後半に当たる88~90年の成長率は年平均2%以下にとどまると予測していました。
経済改革が実を結ばないと社会や指導層内部で緊張が高まり、ゴルバチョフ書記長の指導力も影響を受けかねないとの見方をしています。
改革が経済的成果を上げていないとの指摘はソ連共産党内部でもあるのです。